三浦真
渋谷区道玄坂1丁目12番1号 渋谷マークシティWEST16階

略歴
東京大学経済学部を卒業後、2007年から2015年まで有限責任監査法人トーマツに在籍し、メガバンクの法定監査に従事。2012年から約2年間は香港事務所に出向し、英語を用いた米国会計基準による監査業務や英文コンフォートレター発行業務をマネジャーとして担当した。
2015年より佐藤総合法律事務所にて、弁護士・弁理士と協業しながら、M&A支援、上場企業の企業価値向上コンサルティング、富裕層向け相続コンサルティングなど幅広い業務に従事。
2023年11月、渋谷マークシティに自身の事務所を開設。現在は経営顧問、CFO、社外監査役、社外取締役を務めるほか、各種講演・講義活動にも精力的に取り組んでいる。
現在の仕事についた経緯
私は牧師の父と社会福祉施設で働く母のもとで、幼い頃から「弱い立場の人を支えること」の大切さ、そして尊さを両親の背中を見て育ちました。東京大学へ入学後、独立した専門性の必要性を感じ、公認会計士免許を取得。監査法人トーマツへ入社後、日本を代表する大企業の監査を経験しました。さらに海外出向に抜擢いただき香港で大手金融機関の実務を経験。
しかし大手だけではなく、本当に困っている企業とは成長中の中小企業・ベンチャーではないかという思いに駆られ、会計事務所として独立。多くの中小・ベンチャー企業の取締役・監査役・顧問・CFOとして経営支援に携わり、さらに「経営を学ぶ経営者」を育てるために経営塾を立ち上げ、教育活動を展開するようになりました。
仕事へのこだわり
私が仕事において最も大切にしているのは、「経営をセンスではなくスキルとして学び続ける」という姿勢です。
新人時代、監査法人トーマツの金融部門で日本のメガバンクの監査に携わりました。数百人規模の公認会計士が総額300兆円の連結決算を監査する現場は圧倒的で、「最高水準のクオリティを徹底する文化」に強く影響を受けました。どんなに忙しくても数字は正確でなければならない、その矜持は今も私の根幹にあります。
香港駐在時代には、日本とは異なるスピード感とダイナミズムを学び、「グローバルで通用する経営」の重要性を肌で感じました。こうした経験を経て、私は「業務の専門家」と「経営の専門家」は別であり、日本に不足しているのは後者だと確信しました。以来、取締役やCFOとして現場の課題解決に取り組みつつ、必ず数字で語り、5年後10年後を見据えて戦略を描くことを徹底しています。
また、私は「優しい経営者」でありたいと思っています。スタッフや秘書に感謝を伝え、従業員一人ひとりの努力を数字の裏に感じ取る姿勢を欠かしません。同時に「度胸ある経営者」として、ビジョンに照らして挑戦すべきと思えば実行し、成功も失敗も糧に戦略を練り直す。この積み重ねが、強く賢い会社を増やすことにつながると信じています。
若者へのメッセージ
若い世代の皆さんにお伝えしたいのは、「正解のない問いに挑む姿勢」を大切にしてほしいということです。社会や経済の状況は不確実で、これまでの常識や答えが通用しない時代になっています。だからこそ、自らの使命や価値観に基づき、自分なりの答えを模索し続ける力が必要です。
最初から明確な答えを持つ必要はありません。むしろ大切なのは、自分にとっての幸せは何か、社会にどんな貢献ができるかを問い続けることです。その過程で失敗を恐れず、挑戦してほしいと思います。失敗は学びの源泉であり、挑戦の証でもあります。
また、ぜひ信頼できる人に相談してください。親や先輩、上司、時には宗教者など、自分を映す鏡となってくれる人との対話は、使命を見つける大きな助けになります。
本当の幸せは、自分だけでなく、誰かを幸せにできたときにこそ強く実感できるものです。どうか自分の価値観を見つけ、それを行動へとつなげ、未来を切り拓いてください。