矢山利彦
佐賀県佐賀市大和町大字尼寺3049-1 0952-62-8892

略歴
1980年、九州大学医学部卒。福岡徳州会病院で救急医療を中心とした診療に携わり、福岡医師漢方研究会で東洋医学を学ぶ。漢方薬・鍼灸などの研究と実践を経て気功に辿り着く。1983年、九州大学医学部第2外科に入局。大学院博士課程にて免疫学を研究したあとに1987年より佐賀県立病院に移り、好生館外科医長、東洋医学診療部長を歴任する。
2001年、Y.H.C.矢山クリニックを開院。2005年6月、医科と歯科、気功道場、自然食レストランを併設した新病棟を開院。西洋医学と東洋医学を融合させ、「気」という生命エネルギーを活かす総合的な医療を実践している。現在、バイオレゾナンス医学会を設立し、ドイツの波動医学の研究者たちと一緒に研究を行っている。
現在の仕事についた経緯
医師を志した背景には、「人から指図されることを嫌い、自分の道を自ら切り拓きたい」という強い想いがありました。実家は医師の家系ではなかったものの、地域で親しまれる開業医の姿に憧れ、医学部進学を決意しました。
大学時代に出会った先生の「心療内科」の授業で、心の在り方が身体の病に影響することを知り、大きな衝撃を受けました。以降、西洋医学と心身医学の双方を学ぶ姿勢を貫き、徳洲会病院で救急医療や外科を経験しました。
さらに大学院で免疫学を研究するなど、多角的に研鑽を重ねてきました。その過程で東洋医学や「気」の存在に出会い、探求を深めたことが、現在の独自の統合医療スタイルの礎となっています。
仕事へのこだわり
新人時代から一貫して大切にしてきたのは、「病を診る」のではなく「人を診る」という姿勢です。
徳洲会病院で救急や外科を経験する中で、西洋医学の精緻さと限界の双方に触れ、病気を治す鍵は免疫力にあると確信しました。そこで九州大学大学院で免疫学を研究し、病因だけでなく回復力そのものに焦点を当てた学びを深めました。
やがて現場で西洋医学では改善が難しい患者に直面し、漢方薬や鍼灸を取り入れた東洋医学の可能性に出会いました。特に「むち打ち症」の患者に漢方を処方し、予想を超える回復を目の当たりにした経験は、医師としての方向性を大きく転換させました。単なる対症療法ではなく、根本からの治癒を目指す姿勢がここに生まれたのです。
さらに探求を進める中で、西洋医学には存在しない「気」という概念に辿り着きました。気功の実践を通じて、自ら「気」を感じる力を磨き、その歪みを測定・治療する装置「ゼロ・サーチ」を開発し、西洋と東洋、科学と伝統を融合させた独自の総合医療を築き上げました。
2001年には矢山クリニックを開院し、2005年には歯科・医科・気功道場・自然食レストランを併設した新病棟を整備しました。食・心・体を包括する医療を実践し、現在はバイオレゾナンス医学会を設立してドイツの研究者とも連携しながら「波動医学」の最前線に挑んでいます。
こうした歩みの根底にあるのは、「患者一人ひとりの生命力を最大限に引き出す」というこだわりです。若き日から積み重ねてきた西洋医学の科学性と、東洋医学の全体性を融合させ、常に新しい医療の形を模索し続けています。
若者へのメッセージ
若い世代に伝えたいのは、「学びを机上に留めず、身体と心で体験してほしい」ということです。
例えば、武道などが良いです。座学で得られる知識は大切ですが、それだけでは本当の理解には至りません。武道や芸術、自然体験などを通じて、右脳と左脳、精神と肉体をバランスよく鍛えることが、豊かな発想や突破力を生み出します。
また、空海の十住心論にあるように、人の意識は段階的に成長していきます。焦らず、自分の内面を見つめ続けることで、必ず次の扉が開かれるはずです。失敗や困難も、成長のための大切な糧となります。科学と芸術、理性と直感を統合しながら、ぜひ自分だけの道を切り拓いてください。